2016年2月5日金曜日

William Hill


最近受けていた授業で確率論の話になった。その時に、先生が「君が William Hill に行って賭け事をしたとして…」というたとえ話を連発していた。William Hillは、イギリスで最も有名な場外賭博業者で、町中いたるところで看板を見かける。だから、授業でたとえ話に使われるのも、うなずける。ただ、この William Hill、雰囲気がよくて、おしゃれなカフェが立ち並ぶような通りにも普通に店を出していて、こっちに来たばかりの時はぎょっとすることもしばしあった。

William Hill の店舗。この中で、スポーツくじや
オンライン・カジノができる(Wikipediaより)
さすがに中に入ったことはないが、どうやら toto みたいにサッカーの試合結果に賭けることができたり、店内に設置されたオンライン・ポーカーで賭け事をしたりできるようである。超小型のWINSとぱちんこ屋の複合店が町中あちこちにある、というような感じで、ずいぶんと日本とは様子が違うと言える。ただ、くたびれたジャンパーを着て、スポーツ新聞と思しき新聞を見ているおじさんたちがたくさんいるのは、こちらでもあまり変わらないようである。

調べてみたところ、この William Hill は賭博事業者に似つかわしく、波乱万丈の歴史を経てきたようである。1989年には同じく賭博業者の Brent Walker 社に買収されたものの、この Brent Walker 社は、不正取引の廉で英国当局の捜査を受けた上、1997年に倒産してしまったようである。ここで、William Hill を買収して、Brent Walker 倒産の影響から救ったのが、野村證券だったというのが何とも面白いところである。1997年といえば、日本は金融危機真っただ中だったが、こんな仕事を手がけていたとは…(その後、野村はすぐに売却。2002年にロンドン証券取引所に上場)。

ところで、野村證券の話を調べてるときに、「ウィリアムヒル 野村」で google 検索してみたところ、「ウィリアムヒルでNPB(日本プロ野球)の賭けを!…(中略)…野村監督のもとで成長を見せる広島カープ…」という宣伝ページが引っかかった。そっちの野村じゃないし、もう緒方に代わっているし、長いこと優勝できていない。結局、カープファンである自分の傷口に塩を塗られる結果になったので、この話はそろそろ終わりにしようと思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿